鎌倉・報国寺の竹林|歴史と四季の花を楽しむ静かな散策スポット

鎌倉散策・ウォーキング

報国寺(通称:竹の寺)の概要

今回は、私の大好きな鎌倉・報国寺をご紹介します。

7年ほど前から、これまでに5回ほど訪れている場所です。
家族と一緒に来たこともあれば、ひとりで静かに過ごしたこともあります。

山門をくぐると、目の前にやわらかな緑の景色が広がり、
それまでの気持ちがすっと落ち着いていくのを感じます。

決して広い境内ではありませんが、静けさと空気のやさしさに包まれて、
思わず足を止め、しばらく佇んでしまう——

そんな、何度でも訪れたくなる場所です。

鎌倉・報国寺(日本遺産)は、1334年(建武元年)に創建された臨済宗建長寺派の寺院です。最大の特徴は、本堂の裏手に広がる約2,000本の孟宗竹(もうそうちく)の庭園で、
その美しい景観から「竹庭の寺」とも呼ばれています。
2009年には「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で三つ星を獲得し、国内外から多くの人が訪れる人気の名所です。

創建された1334年は、前年の1333年に鎌倉幕府が滅亡し、後醍醐天皇による建武の新政が始まった、歴史が大きく動いた時代でもあります。

そんな背景を思い浮かべながら歩くと、静かな竹林の風景にも、どこか深い趣を感じられるような気がします。

歴史的な背景|足利氏と上杉氏ゆかりの寺

報国寺は、足利氏や上杉氏ゆかりの寺院としても知られています。

創建は、足利尊氏の祖父・足利家時が開基(創設者)とされています。
またこの一帯は「宅間ヶ谷(たくまがやつ)」と呼ばれ、上杉氏の一族である宅間上杉家の屋敷があった場所でもありました。

さらに報国寺は、歴史の中で悲しい出来事の舞台ともなっています。
室町時代、鎌倉公方(関東の支配者)であった足利持氏が幕府に敗れた際、その嫡子・義久がこの寺で自害したと伝えられています。

その年齢については諸説あり、10歳とも17歳とも言われていますが、現在では17歳説が有力とされているようです。

境内の奥にある「やぐら(横穴式の墓)」には、足利一族が眠っているとも伝えられており、
静かな竹林の奥に、こうした歴史の重みを感じることができます。

現在の見どころと楽しみ方

報国寺には、訪れた人の心を落ち着かせてくれる見どころがいくつもあります。

まず有名なのが、本堂裏に広がる「竹の庭」です。
空へとまっすぐ伸びる竹に囲まれ、風に揺れる葉の音だけが静かに響く空間は、思わず深呼吸したくなるような心地よさがあります。

また、山門をくぐってすぐの場所には、枯山水の庭園が広がっています。
丁寧に描かれた砂紋と整えられた景色はとても美しく、歩き始めた瞬間から、静かな時間が流れていくのを感じられます。

さらに、報国寺では現在も毎週日曜日の早朝(7:30〜)、
一般の方も参加できる坐禅会が行われています。
こうした体験からも、格式ある禅寺としての一面を感じることができます。

報国寺の花の歳時記|四季折々の楽しみ

報国寺は「竹の寺」として知られていますが、
境内では四季折々の草花が、禅寺らしい落ち着いた美しさで彩りを添えています。

華やかな花畑のような派手さはありませんが、
一輪の花やさりげない彩りに、季節の移ろいを感じられるのも魅力です。


春|梅と桜、やわらかな彩り

梅(1月下旬〜3月初旬)
山門をくぐると、紅白の梅が静かに迎えてくれます。
特に「華楊堂」前の梅は見事で、竹の緑を背景にしたコントラストは、この時期ならではの美しさです。

桜(3月下旬〜4月上旬)
境内のあちこちでソメイヨシノが咲き、春の訪れをやさしく感じさせてくれます。

そのほか、レンギョウやハクモクレン、ボケの花なども咲き、
春の境内を穏やかに彩ります。


夏|紫陽花と苔の深い緑

紫陽花(5月中旬〜6月下旬)
鎌倉といえば紫陽花ですが、報国寺では約50株ほどが、
竹林の入り口や苔庭の端に、しっとりと咲いています。

他のお寺のような華やかな群生とは違い、
静かに寄り添うように咲く姿が、このお寺らしい美しさです。

半夏生(ハンゲショウ/6月下旬〜7月)
葉の一部が白くなる不思議な植物で、
竹林の中に涼しげな景色をつくり出します。


秋|竹林に映える紅葉

紅葉・銀杏(11月下旬〜12月中旬)
報国寺の紅葉は、鎌倉の中ではやや遅めです。

まっすぐに伸びる竹の緑に、モミジの赤、イチョウの黄色が重なり、
落ち着いた中にも華やかさのある景色が広がります。


報国寺の花々は、どれも主役というよりも、
竹林や苔の美しさを引き立てる「名脇役」のような存在です。

派手さはなくても、ふとした瞬間に季節を感じられる——
そんな、静かな魅力にあふれた庭だと感じました。

ちょうど3月半ばの今は、梅から桜へ、そしてレンギョウへと、
春の移ろいを楽しめる季節でもあります。

※ 休耕庵(茶席)では、 竹林を眺めながらお抹茶(干菓子付き)をいただけます。(ここのお抹茶券は拝観受付で事前に購入するスタイルです。)

竹の庭を眺めながらゆっくりとお抹茶をいただこともでき、静かな時間をゆっくり味わえるひとときで、とてもおすすめです。

報国寺の基本情報(2026年3月現在)

報国寺を訪れる際の基本情報をまとめました。

項目 内容
拝観時間 9:00〜16:00(お抹茶の受付は15:30まで)
拝観料 400円(竹の庭への入場料として)
抹茶代 600円(拝観料とは別途)
アクセス JR鎌倉駅東口からバスで約12分「浄明寺」下車、徒歩約3分
注意点 年末年始(12/29〜1/3)は拝観休止。境内では一脚・三脚・自撮り棒の使用は禁止されています。

※訪問前に最新情報をご確認ください。

📝ちょっと寄り道・世界の歴史のお話🗺️

報国寺が建てられたこの頃、遠く中央アジアではペストが発生し、のちにヨーロッパへ広がっていった時代でもあります。
同じ時代に、世界ではさまざまな出来事が起きていたんですね。

まとめ|静けさに癒される鎌倉・報国寺

鎌倉・報国寺は、竹林の美しさだけでなく、歴史の深さと静かな空気に包まれた、心落ち着く場所でした。

山門をくぐった瞬間に感じるあの静けさや、竹の庭で過ごすひとときは、何度訪れてもまた来たくなる魅力があります。

ゆるく歩きながら、歴史や自然にふれたい方、
人混みを少し離れて、静かな時間を過ごしたい方には、特におすすめです。

私もまた、季節を変えて訪れてみたいと思います。

鎌倉は見どころも多く、ゆっくり巡るなら1泊するのもおすすめです。
温泉や宿でのんびり過ごしながら、ゆるトレの旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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